













「 3枚の床により場をつくり柔らかく繋げる 」
IPコンテンツを活用した観光プロモーション事業のプロデュース会社ANICAN(アニキャン)のオフィス移転計画である。
移転先は建築自体が斜面地に建っており、敷地勾配に応じて建築をしているため床がガタガタとレベル違いになっており、
計画対象である区画内においても腰高さ程度の床レベル差があり、2つのフロアが混在していた。
クライアントからは「PC作業を行う執務室」、「休憩やランチをする場所」、「企画商品の梱包・発送作業やミーティングを行う場所」の3つのプログラムが求められた。
私たちは既存テナントの床レベル差を利用し、用途の違う場所を複数つくることで各々が繋がりながらも独立した場所とならないかを検討し提案した。
レベル違いの2枚の既存床の中央レベルに1枚床を足し3枚の床を計画、
スキップフロアとすることで垂直方向の移動を自然なものとなり、それぞれの場所が独立し機能しながらも柔らかく繋がる。
また3枚の床にはそれぞれ異なるマテリアルによる仕上げがなされており、それぞれに個性を持たせている。
歩み上下する運動がそれらを連続しながらも各々異なるシーンが展開される。
床にレベル差があるということは通常であればマイナスに働くが、それを豊かさに変え、働く時間を豊かに楽しいものにできないかと考えた。
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