











「 設備のイメージを払拭し、美しく表現し直す 」
菓子製造工場などの生産工場や研究機関における環境インフラを設計施行されている西部技研工業のオフィス移転の計画である。
意匠設計と異なり、華やかではない裏方であるかのようなイメージを払拭できないかと考えた。
設備は人体における血管や神経に値する。
それらが正しく機能しない限り本質的な美しさを表現することは難しいと考えるからである。
イメージを払拭し、美しく表現し直すことでこのオフィスで働く人たちが自分たちの仕事に誇りを持ち、快適に仕事に望むことができるのではないかと考えた。
私たちは金属パネルやアルミニウム縞鋼板など、主に設備に用いられる今までスポットライトが当たっていなかったマテリアルを主として選択し、
繊細なディテールとライティングによりモダンで美しく表現し直すことを試みた。
エントランスはより未来的なイメージでデザインし、設備の未来のあり方を示唆するようなイメージとした。
エントランスの扉が開くと強く照度を確保した空間から極端に照度を落とした空間へ誘われる。
この先どのような場所へ誘われるのか、期待のシークエンスを抱きながら歩むこととなる。
西部技研工業の新たな拠点は本来設備は美しくあるべきだということを明示し、
設備という仕事への誇りを表現した場所となった。
Data