Concept
今回の計画場所である中崎町は大阪の中心部から程近くアクセスもよく、現在でも古民家や長屋が建ち並ぶ昔ながらの街並みが残る場所である。
またその一方、リノベーションによって若い世代が居を構えたり、カフェなどの飲食店が点在する人気の場所として注目されている。
オーナーもこの場所に魅力を感じた一人であり、この場所を流れるゆっくりとした時間の流れのなか、一人ひとりのお客様に対して丁寧に接したいと望まれていた。
そこで私たちはすべての部屋を繋いでいた古民家にある「土間」を美容室の中心とすることを提案した。
その昔「土間」はご近所の方との語らいの場であり、食事を作る場所であり、時には遊び場であり、常に生活の中心であった。この美容室の計画でも同じように土間を中心として集う・切る・洗う等の様々な行いが存在し、温かくアットホームな場所をイメージした。
また、古民家や長屋で実際使われていた古木材を内装材と外装材の両方で用いることで計画場所である中崎町という場所との関連性をより深いものとすると同時に、古木材が持つ独特の温かさを空間に表現した。
「土間のある美容室」hair design CASAは「土間」を中心としてオーナーとお客様との間を温かでゆっくりとした空気が包み込み、お客様にリラックスして頂きながら髪を切るという行為を通して沢山のコミュニケーションが生まれる場所である。
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